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時間という薬 ~その1~

はながメラノーマを発病してから虹の橋を渡るまでの7ヶ月間、私がはなの前で泣いたのは覚えている限りで3回だけです(めそめそした事は何度も・・・)。1度目は告知されて家に帰ってから。
のんびりご隠居生活を送れるとばかり思っていたのにとにかく不憫でならなかったし「これからどうなるんだろう」と不安に押し潰されそうですやすやと眠るはなの寝顔を見ていたら涙が溢れてしかたがなかった。
ほろほろ流れる涙の中で「泣くのは今日でお終い。はなが旅立つまで絶対に泣かない」って自分に言い聞かせていました。
はなを不安にさせない、とにかく出来るだけ安心して最期までの日々を過ごさせるのが彼女がくれた幸せな日々への恩返しだと思ったのです。
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【2013年5月30日 旅立ちの4日前】
2度目は旅立つ2週間ほど前。
昨日まで食べていた柔らかいフードを突然、ぴたっと食べなくなってしまったのです。
手を変え品を変え思いつく限りの事を試してみても、ガンとして口を開けないし飲み込まない・・・。そんな力が残っていたのかと思うほど頑なに口を開けること拒むはなを前に「とうとうこの日が来てしまった・・・」と立ち尽くすしかありませんでした。
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はなが「食べたいのに痛みで食べられない」などの手助けが必要な状況ではなく、自分の意思で「旅立ちの準備」を始めたのなら決してその妨げになることはしまい・・・と固く決心していました。
「はーちゃん、もういいんだね。もう決めたんだね」って言った途端、せきを切った様に涙が溢れて止まりませんでした。
別れはすぐ手の届くところまで迫っていて、私にはもうなす術がないと突きつけられた瞬間でした。それから亡くなる直前まではなが嫌がらずに口にしたのは水とカロリーメイトのアップル味のゼリーだけでした。
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そして3回目ははなが逝ってしまった時。
小さな小さな声で「わんっ」って私を呼んで、いつものとろとろと眠るような眼ではなく明らかにはっきりとした意思の灯った力強い、だけど穏やかな瞳で私を見つめました。
本当に久し振りに聞いたはなの声がたまらなく嬉しかったけど、すぐに「あぁ、もう逝ってしまう」って悟りました。
「私もう行かなくちゃ。ありがとう。さようなら。」と言ったんだと信じています。

はながいなくなってからしばらくの間、元気な頃のはなを思い出そうとしても浮かんでくるのは弱々しい闘病中の姿ばかり。
どんなに楽しかった頃の姿を思い出そうとしても、はかなく浮かんではすぐに霧の向こうに霞んでしまうような頼りなさ。それが殊更にはなのいない喪失感を浮き彫りにし、すずとふたり車で遠くの公園まで出掛けてはぼんやりと時を過ごす日々でした。

でも、はなだって不本意だと思うのです。
弱った姿じゃなくて、健やかできらきらと輝いていた頃の私を思い出してって。
「きっとそうに違いないよね」と思っているうちに家族でする思い出話の中のはなはどんどんと若く元気になっていったのでした。

(続きます♪悲しい思い出話をしたいんじゃないのshine

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コメント

こんにちは、
思わず泣いた数、泣いてしまった状況が
ほぼ同じでした。

我が家は2匹を見送り 今少し落ち着き
「家の子になってくれて 家に来てくれて
ありがとう」って 気持ちでいっぱいです。

たくさん幸せをくれた2匹でした。

時間 亡くしてすぐは日に日に辛くなることも
あったけれども
今は 時間のおかげで 
また ラブを迎えようと言う気持ちに
なりました。

先日犬飼いでは有名な方と話して
その先生も 犬がせっかく旅立ちの準備に
入り 食べないことは内臓を軽くし
自ら枯れていこうとしてる時に 無理に
飲食させたり 点滴したりは違うのではないか

とおっしゃってました。
不思議と私もバズの時はもう頑張ったよ
って心から思えました。

素敵な文章ありがとうございました。
楽しい思い出話ができることは
まさに時間という薬ですね。

投稿: バナナ | 2015年10月13日 (火) 09:11

♪バナナさん♪
思えば闘病中は「お母さんに任せて!」という心持ちである意味張り切っていたんだと思います。
だからこそ多少の後悔はあったとしても、バナナさんのおっしゃる様に「もう十分頑張ったからもういいんだよ」って言えるのかもしれないですね。

亡くなった後はその反動でペットロスに近い状態になっても、そのわんこにとって最善の道を選ぶ努力は出来たと飼い主さんが思えれば、少しは喪失感が癒える手助けになるのかも。

「自ら枯れていこうとしている」と言う言葉は心に響きます。本当に命は木々や草花と同じ自然の一部だと犬たちは知っているのですね。

はなの旅立ちまでの時間を共に過ごしながら「人間もこうある事ができればいいのに」としみじみ感じました。
実際にはなかなかそこまでの勇気が持てないと思いますが・・・。

まだまだお辛い最中だと思いますが、新しい出会いがあればまたそれも愛おしい存在になっていきますね♪
もしそうなれば、ぜひぜひお知らせ頂ければ嬉しいです(^_^)

投稿: Stella | 2015年10月13日 (火) 14:20

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